旧国鉄矢部線 筑後福島駅跡

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国鉄矢部線は羽犬塚と黒木を結んでいた路線で、1985年に廃線となりました。

路線名にもなった福岡県八女郡矢部村(現・八女市)やその先の国鉄宮原線(廃線)の肥後小国まで結ぶ計画もありましたが、結局は八女郡黒木町(現・八女市)の黒木までの開通そして廃線となりました。ちなみに、矢部線が開業したのは1945年12月。終戦からわずか4ヶ月後の開業は、日本の鉄道路線としては終戦後初の開通という記念すべき記録でもあります。

そんな矢部線ですが、廃線後は道路や建物の敷地などに整備されほとんど面影を残しておらず、廃線跡だとわかる箇所は極めて少ないのが現状です。しかしながら、八女市の中心部にほど近い筑後福島駅跡は矢部線の面影が残っており、今回は筑後福島駅跡を訪問しました。

道路の隣にある蒸気機関車型の遊具があるのが駅の跡地にできた公園で、公園にある藤棚には矢部線で使われていたレールが使われているとのこと。

矢部線の面影がほとんど消滅している中、なんとかその面影を残していました。4月中旬になると藤の花が咲きほこるようで、この辺りもまた違った風景となることでしょう。

公園の入口には、矢部線の歴史を伝える看板が。開業からあと少しで40年というところでの廃線。短いというべきか長いというべきか。

園内は、遊具と広場がある普通の公園。と思いきや、

あった!駅舎と思しき建物にレールに踏切。これだけでもかつて鉄道があったという確認ができて嬉しい!

最盛期は2面3線のホームと貨物も取り扱っていたほど広大だったそうで、その分跡地が広く感じました。

さらに、公園の隣にある八女伝統工芸館にはこんなものが。

外に現役時代に使われていたと思われるレールに枕木。館内にもレールや矢部線にまつわる資料があり「矢部線を知りたいならここに来い」と言っているようでした笑

ちなみに、女優・黒木瞳さんの「黒木」という芸名は出身地の八女郡黒木町から来ており、高校時代は矢部線を使って通学していたそうで以前から矢部線に興味があった者として初めて知りました。

廃線跡とわかるものがほとんど残ってないだけに、筑後福島駅の跡地に矢部線の全てが凝縮されてるような感じになりました。

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