元東京人から見た「久留米」の魅力:電車事情🚃

記事をシェアする

久留米歴がようやく1年になった出居です。福岡での生活も大体慣れてはきましたが、今回はジモティートークとして、新しい地元を深掘りしてみようという企画でございます。今回は電車事情と題して、電車でどこか行くにはどうするのかという超ローカルなお話をさせていただきます。

久留米の主要な駅として、JR久留米駅、西鉄久留米駅、花畑駅があります。

博多へ行くならJR線、天神へ行くなら西鉄と使い分けていますが、特に花畑駅が使いやすいのです。その利点を地元視点でお伝えいたします。

① 駐車場が比較的安い&自転車が無料で駐輪できる
繁華街からは離れているため駐車場が比較的安めです。また、どの駅前にも駐輪場がありますが、花畑駅だけは何時間駐輪してもタダという優れた駐輪場が駅横に備え付けられています。ちなみに900m隣の西鉄久留米駅の場合、3時間まで無料になります(執筆当時の情報)。

② 街がそこまで混雑していない

駅前は西鉄久留米駅と比べるとあまり栄えていません。商業施設も少なく、住宅地の中の駅という印象が強く、人影はまばらです。天神まで人混みに揉まれたくないのであれば良い選択肢です。

③ 始発列車がある

整然と並んだ発車時間が、大手私鉄最南端の風格を表しているように見えます。
花畑駅最大の魅力が、始発列車があることです。花畑駅からは、日中のパターンダイヤでご覧のような本数で列車が走っています。
大善寺始発 普通:2本/時
大牟田始発 普通(甘木線):2本/時
当駅始発  急行:2本/時
大牟田始発 特急:2本/時

このうち有効列車は急行と特急の4本となります。見かけ上は1時間に8本ありますが、普通に乗ったとしても、すぐ隣の西鉄久留米駅で後続の優等列車に追い抜かれます。もう半分の普通に関しては、筑後川を渡った3駅先の宮の陣駅で天神大牟田線から外れて別の方向(甘木線)に行ってしまいます。このように乗車する意味を失ってしまうから、実質使える列車=有効列車は急行と特急だけということになります。

話を戻しまして、この駅は通常種別の全列車が停車します。特急は34分、急行は42分で西鉄福岡(天神)駅に到着します。順当にいけば特急が早くて良いです。特に久留米〜二日市の23km・15分無停車・表定速度93.6km/hは圧倒的スピードです。西鉄電車の最高速度は110km/hで、各地域に点在する強者と比べれば控えめの数値ではありますが、ほぼこの速度を維持して走るためスピード感は抜群です!このノンストップ爆走がゆえに、前駅の大善寺あたりから座席は全て埋まっており、久留米の人々に残された座席はありません。それを救済してくれるのが、通称「G急行」と呼ばれる花畑駅始発の急行です。Gとはなんぞやという話ですが、列車番号の頭についている英文字で、停車駅などを区別しているそうで、コアな西鉄ファンからはそう呼ばれているみたいです。

急行は特急の停車駅に加えて、久留米〜二日市間ではこまめに停車し、二日市以北は特急と並んで優等と普通がそれぞれ10分間隔となり、特急停車駅に下大利駅が追加となります。やや停車駅が多いですが、確実に座れることを考えると非常に便利な列車です。


列車到着の15分ほど前に駅に来ました。東京での生活とは異なり、時刻表に合わせたライフスタイルをしていかないといけません。ホームの乗客がまばらなのは、みな時刻表に合わせているためでしょうか。幸いなことに、西鉄はほぼ終日、きっかり何分に列車が発車するパターンダイヤになっています。「5(+30)分の急行」「22(+30)分の特急」さえ覚えればいいのです。


花畑駅の一部の駅名標はこんな感じで、その名の通りお花畑なものになっています。西鉄にはこれ以外に「桜並木駅」「紫駅」がありますが、桜並木駅は桜のイラストがあしらわれ、紫駅はまんま紫色になっています。


福岡※方面のホームに上がります。反対側の大牟田方面ホームには花畑駅止まりの急行が停車しています。福岡方(画面左側)には今年デビューしたばかりの9117Fと9118Fが連結されており、非常にピカピカでした。
※元東京人的には、駅の知名度として高い「博多」をついつい使いがちですが、新宿と品川を間違えて言っているようなものです。
都心をざっくりいうのであれば福岡、その中でも川を隔てて東から博多・中洲・天神と分けるそうです。


こちらは別日の撮影となります。急行には少し前まで西鉄のエース・3000形(転換クロスシート)の運用が中心でした。
ドア間が全て転換クロスシートで快適な車両です。西鉄福岡駅では、ドアが開くとともに乗客がいっせいにバタンバタンバタンと座席を進行方向にひっくりかえす光景が見られます。なお私がこの写真を撮った日は、このあと車掌さんがぜんぶひっくり返してくれた状態で折り返してきました(日によってバラバラ?)。
運用は概ね決まっているようですが、最近は代走も頻繁にあり、新型9000形もそうですが旧型の5000形も運用に入ります。


スクエアなフェイスに、西鉄伝統のパノラミックウインドウを左右対称に配置。従来車とは一線を画すスタイルがかっこいいですね。
『横のホーム』に停車中の普通・大牟田行きと接続を取り先行させます。一般的には「隣」「向かい側」と表現する対面接続のことを西鉄では「横」と言います。車内放送ではよく「到着ホーム横、○番のりば停車中の普通にお乗り換えです」とアナウンスされます。こういった地域や鉄道会社ごとの独特な表現が面白いですね。しかも、おそらく地元のユーザーでこれを西鉄独特の言葉だと認識している人は少ないのではないでしょうか?そういう地域の当たり前だけど他所では違う…みたいなものをもっと知っていきたいです。


この車両※は折り返しをしないといけないのですが、面白い動きをします。
※入換を行う時は車両と呼びます!これも後日コラムを書こうと思っています。
普通をやりすごすと入換信号機(黄色く点灯している小さい信号機)が開いて車両が前進します。どこへ行くのかと思いきや、なんと下り本線上に停車!堂々と本線の上で折り返すのです!私の昔住んでいた場所の近くだと、N増やA羽とかで折り返す列車がいましたが、どれも引上線を設けており、そこに一旦引き上げてから折り返します。西鉄ではこういった本線上での折り返しが結構あり、なかなかスリリングで面白いです。


対向の普通・甘木行きを見送った後、ゆっくりと下り線を渡って、私のいる上りホームに据え付けられます。ゆっくりくねくねと曲がる車体もまたかっこいいですよね。


という感じで、始発列車に乗車し、いざ天神の方に繰り出します!

西鉄の展望作品は↑コチラ↑

ps.最近、帰り道に乗る時の筑後川を渡る橋梁の轟音に郷愁を感じるようになりました。長い橋梁なので、寝ていても「久留米に着いたな」とすぐに分かります。

記事をシェアする

前の記事

社員の声

次の記事

鹿児島日帰り旅 〜Vo.1〜