
石渡です。5月最後の日に鹿児島日帰り旅行を行いました。
久留米から鹿児島まで新幹線で1本それも1時間程度で向かうことができますが、今回は「旅名人の九州満喫きっぷ」を使用し普通列車のみで鹿児島に向かうことに。
西鉄天神大牟田線・花畑駅から特急で大牟田駅まで乗車。私鉄にJRのマルス券で乗車という違和感を感じつつ大牟田駅で鹿児島本線に乗り換えて新八代駅へ。乗車したのは821系。鹿児島本線(門司港〜八代)のほか、福北ゆたか線、豊肥本線(熊本〜肥後大津)と広大な運用範囲を持ち3両単独のほか821系同士や他形式車と連結など柔軟な運用も組むことができる万能さを持っています。
821系最大の特徴である先頭部分の縁取り部にあるLEDライトは今は使用を止めています。今回乗車したのは、鳥栖発八代行きの普通列車。かつては日中でも鳥栖駅と八代駅を通しで結ぶ列車が運転されていましたが、2022年9月のダイヤ改正で大牟田駅周辺で分割され鳥栖〜八代間を走行していた区間快速や普通は大幅な減便となりました。今回乗車した時は、大牟田駅を出発した時点では空席が目立っていました。
かつては「つばめ」や「有明」など名だたる特急列車が多く行き交っていたものの、新幹線の開業で本数を減らし2021年3月のダイヤ改正で大牟田発博多行きの上り1本のみの運行だった「有明」も廃止に。長大なホームも2両または3両編成の車両が行き交う今は持て余し気味な雰囲気が漂います。
大牟田駅を出発した列車は程なくして熊本県に入り荒尾駅に到着。門司港・博多側から来た快速・区間快速はここが終着となり811系や813系といった福岡ではお馴染みの車両たちもここまで。また、門司港駅から続いていた駅ナンバリングもここで終わります。
荒尾駅を出ると今度は田園風景が目立ち始め玉名駅を出ると今度は山がちな地帯を走ります。以前「SL人吉」で熊本〜鳥栖間を乗車したことがありますが、玉名駅と植木駅の間は勾配が続き真っ黒い煙を出して勾配を駆け上がるほどかつての難所を彷彿とさせる走り印象的でした。SLでは低速で走っていたのが電車になると軽快かつ余裕のある走りを見せ技術の進歩を感じさせます。
ところで、821系に乗車したことがある人には分かるかと思いますが、関東出身の者としてドア閉扉時の放送とドアチャイムが明らかにJR東日本のと一緒だと乗車するたびに感じてしまいます。放送の声の主は、三浦七緒子さんという声優の方なのですが、西鉄こと西日本鉄道の車内放送でも三浦さんの声が使われており(さらに発車メロディに至ってはJR東日本や東武鉄道でも使用中のもの)、初めて西鉄と821系に乗車したとき思わず反応してしまいました。ドアチャイムも「ポーン」ではなく「ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン」という音で他のJR九州の車両とは一味違うと思いました。
玉名駅から車内がやや混み始めたものの上熊本駅、熊本駅で多くの乗客が下車しました。上熊本駅ではみずほ601号鹿児島中央行きに抜かれ「あと何回新幹線に抜かれんだろう」という思いにふけ、熊本駅を出ると熊本車両センターが右手に現れその中に415系鋼製車も留置されており運用離脱から3年ほどが経った今でもきれいな状態で置かれていました。
有佐〜千丁で2年半ほど前「SL58654百歳号」の撮影を行ったのを思い出し、その時に821系がかなりのスピードを出して走行していたので今回は乗車して同区間を確かめてみました。直線区間ということもあり時速100km/hはゆうに出ているのではと感じるほど速かったです。
かつて「リレーつばめ」が走行していたアプローチ線は架線が撤去され「リレーつばめ」亡き後に設置されたフリーゲージトレイン関連の設備も撤去が進んでいるのを確認しつつ、列車は新八代駅に到着。
ここで肥薩おれんじ鉄道に乗り換えるのですが続きは次回。
つづく